芯となる感覚を養うこと。

先日は、樫木裕実先生のスタジオでのレッスン。


少しずつの進歩!


まだ、理想とするほどには 身体をスムーズに扱えない。
身体の、スイッチを入れたい部分には入らず、
力の強い部分には 余計なほど引っ張られ、
適切に整ったポジションから崩れた動きになる。

それは当たり前だ
今までずっと、ずれた姿勢で生きてきていたのだから。

それでも私は、進歩した。
以前はもっと、大変な状態だったから。笑


より良く、より良く、より良くなってゆく過程☺︎



何よりの成長は
身体や武道の鍛錬において
取り組みの方向性が、わかるようになったこと。
やみくもなガンバリではなく、
基準となる大切な観点を得られたこと。


だから、たとえまだ未熟であっても、
ちゃんと理想に向かっている過程であり、
その道筋の上に辿っているのが、わかる。


その “芯” を、“基軸となる感覚” を養えていることが
何より、宝である。



樫木先生に、「痩せた?」と聞かれた。

私は特にダイエットをしているわけでもなかったので、そんなに実感はしていなかったのだが

こうして前の写真と比べてみると、確かに、細くなったみたいだ。



昔は、今よりもずっと
関節が縮まり、身体の伸びはなく、負荷のかかる部分を酷使し、
それでも「筋力を上げて、強くして、慣れるしかないのかな?」というような認識しかなかったので
身体全体が詰まって、“パンパン” という感覚だった。

それが、少しずつ
今まで弱かった箇所にスイッチを入れることを心がけ、
すると自然、過剰な筋肉の方は落ちていき、
身体のコントロールを変えたことで 動きも軽やかになり、
結果、身体のラインが変わり、細身になってきたのではないかと思う。


とはいえ、
「まぁ〜こういう何気ない写真にも、まじで身体の癖って、一発で出るな…」
と思うくらい 笑
まだまだ改善の余地ありですが♡笑




わたしは、樫木メソッドに向き合った自分も、
武道を辞めずに貫いた自分も、讃えたい。笑


なぜならスタジオに通い始めた当初、
なにがなんだか、何も分からなかったから。
笑 。゚(゚´ω`゚)゚。

とにかくたくさんご指摘いただくけど、そのご指摘されていることの意味がよくわからない、
というレベルで、わからなかった。笑笑
(私自身の、身体に対する認識の浅さから。)



「自分は、何も出来ていない。」
その絶望を味わったわけだ、一度。



本当に、樫木先生に、
「その身体で、よく武道とかやってるね?逆に凄いよ、尊敬する。」
「可動域、狭!!」
「腹筋、弱!!」
と言われるくらいだったんだから!笑



私は元々、特に身体が硬い方だとも思っていなかったし
筋力も普通にあるのでは?というようなざっくりした認識だったので、腹筋が抜けているとも自覚していなかった。


しかし樫木先生の仰る “可動域” や “筋力” というのは
そもそもの私の、ざっくりとした浅い認識とは、全く違うものだったのだ。


たとえば、
「可動域がある・ない」という言葉は
よくイメージされるような、開脚して上体を前に倒せる、というような
そういう単純な観点だけではなく

“身体全体の動作の中で、どれほど適切に扱え、その上での可動域があるのか”
というような、
もっと 実際的で立体的な認識、という感じだ。

“筋力” という言葉もしかり。
表面的な強さではなく、もっと深く使える力である。



わたしは身体の扱いが、全部、逆になっていた。

可動するべきところは動かず、
逆に留め金を入れるべき部位は、緩んで動きすぎて酷使してしまい、

必要な筋力は弱く、
他の部位で代償して動かしてしまうので、偏った筋肉は付く

という具合に。



…と、ここに書いたような認識すら、当初はなかったわけで、
ただただ「よくわからない…」の状態だった。笑




ーーー ただ一つ、樫木先生のご指導から、わかったことは

「私が本当に知りたかったことは、ここにある」

ということ。




そんな酷い状態の自分だったから、始めの頃、
武道も何もかも、辞めようかという思いがよぎった。


だって、
今まで運動はあまりしてこなかった人だとしたら、「付いていくのが大変〜」というのはわかる。

でも、私は一応、やってきていたわけで。

それなのに、まるで出来ない。掴めない。


こんな不出来な自分なら、武道だって、向いてない。
演武もする資格ない。
この先、本当に上達できるのかもわからない。

………そこまで落ち込んだ。



でも、
私は、私がやることに意味がある
と信じた。
出来ない自分が出来るようになる経験を辿ることが、この先 宝になると信じた。




そしてわたしは
自分を、リハビリだと思うことにした。

そうでないと、先走って
見栄え・カタチを早く仕上げようとすることに
囚われやすいと思ったから。


“運動のパフォーマンスを上げる” というような概念ですらない。
それ以前に

わたしは、真っ直ぐ立てない。
わたしは、まともに歩けない。

そう自覚して、
そこから立て直そうと思った。


それでも、本当に過酷なリハビリしている人からしたら、失礼なほどである。
元々健康な身体をもっているわけだから。
単に、「は?甘いこと言ってんなよ、自分次第だろ?」ってことである。笑




同時に、稽古では
樫木メソッドと
師範の言葉、武道の型、動きとを
照らし合わせた。

さながら “解読” である。

「この動きの場合は、こう」
「この時は、この位置のはずだ」
「この動作では、ここを使っているんだ」
というように、当てはめていった。


ーーー そうしている内に
力技でなんとか頑張っていた頃には、わからなかったことが
感じられるようになっていった。


「この武術の動作は、こんなにも理にかなっていたのか!!」
「こんなにもここを、柔軟に使うのか!!」
「こういう身体の意識だったのか!!」
「あーーー、師範が言っていたのは、こういうことだったのか!!」
「え、武道って凄い!!」

と、今まで以上に、武道への面白みを感じていった。


武術の部分のみならず、
蹲踞ひとつ、礼ひとつ、呼吸ひとつ……
所作・礼法も、何もかもが、術に繋がっているのだと分かり、
ささやかな部分にほど、感動を感じるようになっていった。


それは、樫木メソッドを通じて、
身体の繊細な内側の感覚を養うことで、実感していけたことだ。




以前は稽古後に、身体の消耗感が激しかった。

今は、
身体の適切なポジション、支え方を養っていったことで
変な疲れ方をしなくなった。

表面の力ではなく、股関節や、内側のちからをしっかり効かせることで
むしろ、「よく動かせたなぁ」という気持ちよさ、充実感を覚えるようになった。




ーーー わたしはずっと、
「おそらく武道は、本来、やるほどに身体や機能が 整うはずなのではないか?
それなのに、わたしの状態は、やるほどに消耗している。何かがおかしい。」
と感じていた。

今までの、力んで頑張る やり方をしていても、これ以上の成長はない、という 壁にあたっていた。

「やればやるほど整う在り方が、武道で、できるはずなんだ…!」
そう求めていた境地が

だんだんと
ほんとうに実感出来てきたことを、嬉しく思っている。




谷代師範の指導と
樫木メソッドとで
理解を深めることで


『結 -MUSUBI-』において、指導補佐として門下生の皆さんに伝える時も、

師範の指導の真意を捉えられ、説明できるようになり
視点は、より細かく観れるようになり、
確信を持って、明確に伝えられるようになった。


まだまだこれからである。


樫木メソッドは深く
武道もまた、深い。

樫木先生のように動けるようになるにも、
谷代師範のような武術を体得するのも、
少しずつ、少しずつ。



自分のためにも、
『結 -MUSUBI-』のみんなに、より良く伝えられるようになるためにも

さらに向上していきたい✿




〜 武道 × 芸道 〜

武芸道 結 -MUSUBI-


東京から秋田県小坂町に道場を移転し、田舎移住。

武道と芸道の稽古をしながら「農」に関わり、

半農半士ライフの実践と発信をしています。


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